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Channel: Modell Studio "Gelb und Grau"
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アニメ「この世界の片隅に」生きている

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この英語版のトレーラーにも、青葉が・・・
何がすごいって、英語のコメントの数がすごい。



隼鷹、飛鷹・・・そして、大和。
飛鷹型は煙突と一体型の島型艦橋だから、識別しやすいかもしれない。
潜水母艦は、迅鯨か長鯨かな。

イメージ 2

絵のタッチ、宮崎駿の雑想ノートに感じが似ているんだよなあ~

この映画、すずに感情移入すると、結婚生活を思い出して、いろいろ感じるものがありました。まあ、それが普通の見方ですよね、
その一方で、この映画が、受け入れられた背景には、経済成長が鈍り、日本の先行きが暗い世相と状況がよく似ている時代背景にあると思います。

そのなかでも、日本人の誇り、自尊心を呼び覚ますものになっているのではないでしょうか。
なぜなら、決して戦争賛美ではない中、呉の港に出入りする当時の技術の粋が結集した軍艦を見る庶民の姿が描かれているからだと思うのです。

そんな、軍艦を見ると、素直にすごいなあと思うのと同じように、僕は小山に出張する際に、東京駅から新幹線に乗ったとき、高架から下に見える、京浜東北線、山手線、高崎線、湘南新宿ライン、埼京線が、複雑な交わり方をしながら並走するさまを見るにつけ、日本人って、よく考えてものを作っているなあと感心したものでした。

それと同じように、当時だって、大和型の主砲、砲塔を運ぶためだけに、それ専用の軍艦「樫野」を作ったぐらいなんですから。
でも、そんな、世界最大の戦艦、誰もが知っている大和よりも、傷つきながらも、何度も生還し復活する重巡「青葉」にフォーカスを当てたところがすごいと思うんです。「どこにでもいそうな庶民みたいな、こういう船もいたんだよ、何度でも頑張れるんだよ」という、無言の応援メッセージを発しているのではないかなと思いました。

ね、「この世界の片隅に」・・・こういう船もいたんだよって。
すずも、右手を失いながらも、原爆の難を逃れ、「この世界の片隅に」生きつづけました。

大和は、最後は悲劇的な最期を遂げました。
一方で、何度も難局を乗り越えて、生きながらえた青葉。
そこに惹かれる自分がいます。

それに空母も、歴戦の赤城や加賀ではなく、商船改造ながら、主役の4空母がミッドウェイで沈んだ後、ピンチヒッターで予想以上の活躍をした、飛鷹、隼鷹の名も出てくるところに、「スポットライトが当たるばかりではない、地味な役割の人にも光を当てて正当に評価してください」というメッセージが込められているようにも見えるのです。

この映画を、軍艦好きの視点から、考えてみました。
呉って、東洋のスカパフローみたいだなあと思いました。
豪雨で孤立した呉の1日も早い復興を願っています。

追伸

山下公園の氷川丸だってそうです。
病院船としての居場所を見つけて、戦争を生き抜き、今も、「この世界の片隅に」生きながらえている。

僕も古い車に二台乗っていましたが、オリジナルの良好な状態で30年後も残っている(生きながらえている)ということは、それだけで運を持っているということだと思いました。

札幌にいた時に、自殺を考えて、自宅マンションの屋上(柵がなかった)から下を覗き込むと、自分のアルフェッタが真下に見えました。
「あ~、これはだめだ、せっかく残っていたのに、僕の代でボンネットが凹んで廃車にするのは」と悟り、以降自殺は考えなくなりました。
その車、新車当時からの持ち主の履歴が全て残っていたのです。
そのあたりから、今後の人生を考え直し始めました。
本当の話です。
生きてるだけでもっけものです。

そのアルファロメオには、自分で買って貼った四つ葉のクローバー「クワドリフォリオ」がついてました。
幸運のお守り・・・
そうなんですよね、学生時代、苗場山の斜面で二人で寝転がって話してたら、まわりでいっぱい、四つ葉のクローバー後から後から見つかったんですよね。
その時の四つ葉のクローバーは大事に取っておいて、息子たちにあげた気がするなあ。

イメージ 1


哲と周作の二人がいて、すずにとっては、哲は選ばなかった道なんだという話を聞きました。
そうなんですよね、僕も、△△を選ばなくて、元嫁を選び、そして息子たち二人が生まれた。
四つ葉のクローバーを何個も見つけた時に一緒にいたのは、元嫁でした。

僕は、技術系だったけど、運命論者ですから。

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